後手 6三玉+8四歩 が効いた例 対向かい飛車戦を通して
対 lin1434 戦
相手の向かい飛車がほぼ確定
△7ニ銀と上がって▲8一歩成に備えたが、本譜は▲7ニと △同玉 ▲8一飛成 △同玉 となった。玉の位置を特定されてはいるが、相手の有効な次の一手といえば▲8四桂程度。そのため、念のため次に△7ニ玉として反則になることを確認、さらに、相手に王手をかけられる防ぎつつ▲8三銀でないことを確認する意味も込めて△8ニ玉とした。しかし、試合後の検討では、△8ニ玉ではなく△8三歩の方が桂取りかつ▲8三銀打でないことの確認にもなるので、よかったかもしれないという結論に至った。
相手は、と金で王手がかからなかったので飛車を成っても取られまい(すでに銀を取っているから付近に斜め駒はないはず)との判断で△8一飛成としたのだろうが、結果的にはこちらの陣形が生き、飛車を取ることができた。
相手の攻めを切らすことに成功。
中盤も優勢を一応は保ち続けたが、相手の攻めを無用に恐れてしまい、いつの間にか、、、
反則も重なり、危ない戦いになってしまった。なお、この時点でこちらは相手の玉の位置を特定できていない。
相手の5一金が生きて、こちらは飛車を取られてしまった。
これはいける!と思って5六角と指したが、相手が歩合するとは思わず一手空きに。
相手の持ち駒を考えると絶体絶命だが、、、
相手が▲3三飛としてくれたため、△同桂として飛車を取ることができた。また、▲2四金によって反則を0にされたが、相手の攻めをなんとか交わし最後は辛勝することができた。
しかし、相手がもし▲3ニ飛や▲3一飛としていても、こちらは反則回数が残り2の段階で△3三桂以外の手を指せた気がしない。そのため、最後は相手の攻めにおけるミスに助けられたといえそうである。
危ない試合にはなってしまったが、最初の飛車得の効果は最後まで続いている。そうした意味で、後手△8四歩と△6三玉がともに効果を発揮してくれたといえよう。